2022年7月〜2023年5月を振り返っての、大きな変化(個人の備忘録100%です)

2022年7月〜2023年5月を振り返っての、大きな変化(個人の備忘録100%です)

さて、半年以上ぶりです
ほぼ1年ぶり読んでほしくて書いているというより、書きたくて書いてます。
読んでくださる方は、けっこう長文の記事になるので、ご覚悟を!
(装飾があまりできてないので、近いうちに装飾だけ修正します!!)

半年あいた言い訳です(読み飛ばしてください)

まったく習慣化されてなくて、後回しにする良くない癖が永続発動していました…。
あ、これブログに書きたいな!と思うネタはたくさんあったのですが、精神的に余裕がなく、ブログを書く習慣もできておらず。。。

これからは、ちゃんとアウトプットしていきます!(いつも意気込みはある)
ということで、さっそく本題に入っていきましょう!

報告です。創業した会社から脱退しました。

CafeLatte and M2MacbookAir sazacoffee
気合を入れて買ったM2 Macbook Airでの作業 @ SAZA COFFEE KITTE丸の内

ざっくり結論を述べると、2019年2月1日に共同創業した、エルフューチャー株式会社から脱退することになりました。(2023年5月時点で、引き継ぎはほぼ終了)

理由は色々ありますが、方向性の違いが大きな要因です。

プロジェクトの発起人であり、経営の主導を担っていた芹沢には、想い描く未来とその覚悟がありました。
僕にはそこまでの覚悟もなく、熱意の差が顕著になってしまっており、なんとか保っていた社内の関係性がほころび、どうしようもなくなってしまったのが今年2023年の1月でした。

タクシードライバーの仕事をしながら起業し、軌道に乗せるべくここまでエルフューチャーと向き合い続けるも、残念ながら軌道に乗せることは叶いませんでした。

起業前の準備から数えて4年半、それなりに会社へ自己資金も投下し、そのまま会社員でいるよりも多くの経験を積むことができました。
20代後半から30代にかけての時間とお金を使ったこの経験を、なんとか今後の人生に活かしてまいります。

ということで、伝えたかった要点は以上です!
あとは、ここまでの流れとか、何を考えているかを書いていきます。

2022年夏頃からの流れ

ここでは、2022年6月のさくらんぼ販売以降の流れをまとめていきます。
ログジュアリーについて書いた前回の記事はこちらをご覧ください。

試食会を中心に展開。ログジュアリーのさくらんぼ、桃、ぶどうの販売をスタート!

2022年6月中頃にさくらんぼ、7月末に桃、9月頭にぶどう(シャインマスカット)の試食会を開催しました。
試食会は無料で開催し、気に入っていただけたらご購入してもらうような構成にしました。

Loxury cherry benishuuhou
山梨県産の紅秀峰 @さくらんぼの試食会 六本木

まず、さくらんぼについてです。
2022年はさくらんぼが不作の年(数が少なくなり、実は大きくなります)で、卸せるのは当初50箱と言われていたものの、30箱になってしまいました。「できるだけたくさん売って、たくさんの人に知ってもらいたいのに!」と焦る気持ちもありました。ただ、仕入れられないものは仕方ないので、30箱限定で取り扱うことに。
試食会にて、1粒10g以上の、とても実が大きい紅秀峰(べにしゅうほう)を400g以上詰めたログジュアリー処女作(!)を発表したところ、なんとその場で完売してしまいました。(最初のクローズドな試食会ということで、大幅割引クーポンを配布したせいな気もしますが)

まずは色々な方に贈答品として送っていただき、受け取られた方にログジュアリーを認知してもらうのを目的としたため、さくらんぼでは短期的な利益を度外視しての販売でした。
ただ、農家でさくらんぼを詰める作業にかなり手間がかかってしまい、当初の卸値よりも上げてもらえないか?との相談を受け、試食会での販売後に卸値の修正があったという裏話も…。

Loxury peach tastingparty
山梨県産の白桃 @桃の試食会 南青山


次に、7月から8月にかけての桃です。
桃は白鳳(はくほう)系と白桃(はくとう)系の2種類があり、収穫シーズン前半に収穫し出荷されるものが白鳳系で、後半のが白桃系と言います。

どちらも取り扱う予定でしたが、農家さんとの連携不足で、また問題が発生。
2022年は気候の影響で収穫が早まってしまい、気づいた頃には白鳳のシーズンがほぼ終了で、白桃しか扱えない状況に…。 機会損失でした。
白桃はさくらんぼに引き続き30箱の取り扱いまでにしてくださいと言われており、試食会を含めて、28箱までは販売できました!あと2箱足らず、悔しい気持ちでした。

提携農園では、さくらんぼは10日間くらいしかシーズンがなく、さくらんぼを贈答品として受け取り召し上がった方が「これを誰かにあげたい!」となってもギリギリ間に合うかどうかでした。
桃のシーズンは1ヶ月以上あるのですが、その中でも収穫できる品種が1週間くらいのスパンでどんどん変わってしまいます。 さくらんぼよりも同じ品種を誰かに贈ることが難しいと感じました。

そのため、試食会で召し上がってもらった品種が美味しいから、それを誰かに贈りたいとなっても、品種が次のものに変わってしまう点があり、次年度の桃の際にはこの点を解決したいなと考えておりました。

Loxury supre shinemuscat
山梨県産のシャインマスカット @ぶどうの試食会 南青山

次に、8月下旬から9月にかけてのぶどう(シャインマスカット)です。
提携農園の一番の推しであるシャインマスカット。1kgを超える巨大シャインマスカットが売りで、僕らもそれをメインに取り扱っていきました。
さらに、若木からしか収穫できない糖度の高い黄色いシャインマスカット(「超熟成シャイン」と呼びました)も同時に取り扱いました。
9月頭くらいに状態の良いシャインマスカットが出荷できそうと農家さんに聞いたので、試食会を9月3日開催としました。
そんな中、シャインマスカットの注文が多すぎるので、8月末で注文を打ち切りますとの連絡が。

芹沢が数年前に紹介した、都内で八百屋さんを経営している20代の男性の方の影響だろうと推測しました。
彼は、その農園に足繁く通い、2019年頃からその農園のシャインマスカットをリブランディングし、百貨店などで販売もしていたのです。そのため、彼がSNSで発信するとフォロワーの方々が購入する仕組みができていました。

となると、試食会の時点では既にシャインマスカットの新規注文はできない状態となってしまいます。これは想定外でした。
2回の試食会を経て、試食会での購入率は低くなかったので、当日の注文を見越して余分に発注しておくこともできました。ただ、売れなかった場合を懸念し、結局多めに注文できずに当日を迎えました。

Loxury tastingparty shinemuscat
シャインマスカットを披露した瞬間 @ぶどうの試食会 南青山

その日は、昼過ぎに知り合いのプロボクサーのイベントでシャインマスカットを振る舞い、試食会を行い、夜には知り合いの働くバーでシャインマスカットを振る舞うという詰め詰めスケジュール!
振る舞うためにちょっと余分に発注してあったおかげで、試食会で現品限りということで3箱だけ販売することができ、わずかながら売上へ計上でき、本当にちょっとだけ安心しました。

Grapefarm inspection
ぶどうの生育過程の説明 @ぶどう農家 長野県

若干時系列がずれます。
8月4日に、辻田と2人で長野へぶどう農家の視察へ行きました。
山梨の農園だけでは種類や時期が限られてしまうため、他の品種や山梨よりも遅い時期(長野の方が寒いため収穫が遅くなる)に販売できるものを探していました。

Ginjo shinemuscat
吟醸シャインマスカット @広尾での展示会

そこでは 「吟醸シャインマスカット」 と名のついたぶどうと出会いました。
日本酒の麹を使って生産され、既に1房1万円で販売しているものでした。(既にファンの方がついていて、顧客はいらっしゃるようでした)

さすがにログジュアリーとして扱うにも、利益がほぼ見込めずに、さらに吟醸シャインマスカットの名前をそのまま使って売ることになるので、取り扱いは難しく感じました。
吟醸シャインマスカットを作った農家さんは、既存の方法に捉われず、論文などをベースに農業に取り組んでいました。僕らとそこまで年齢も変わらない方だからこそ、とても刺激を受けたと同時に、日本を代表するブランドがこういうところから生まれるんだなあ、と感慨深い気持ちになりました。

予定していたフルーツの取り扱いが終了し、どうしようかと模索する日々。

Cidre tasting EndoHouse
シードル勉強会 @遠藤宅

さくらんぼ・桃・ぶどうと販売を終えてしまい、秋は取り扱えるフルーツがありませんでした。
フルーツの派生で、シードル(リンゴの炭酸酒)を取り扱うことはできないか?と模索していたところ、クラフトシードルを作っている方と繋がることに成功。
リンゴもなんとか調達できるかもしれないという状態まで持っていくも、新参者が参入しにくい状況であることが発覚。生産数も初年度は多くて100本程度だそう。

これでは全く利益が見込めません。
そこで、付加価値をつけ高く販売する方向で模索し始めました。
シャンパンのようなスパークリングドリンクであるため、ホストクラブなどへ卸してメニューとして取り扱ってもらえないか提案するも、制約に繋がらず、シードルの販売も断念してしまいました。

冬のフルーツとして、いちごを取り扱うことを決定!

Strawberry skyberry photo
栃木県産のスカイベリー @提携農家からの提供

そして、冬のシーズンが近づいてきます。「冬と言えばいちご!」と社内で意見が一致。
国内の品種を調べた結果、栃木県でのみ生産されている贈答用の品種である「スカイベリー」を中心に取り扱うべく、栃木県内の農家さんへコンタクトをとりました。
2つの農家さんのアポがとれ、実際に現地へ赴き、芹沢中心に想いなどを語り、どちらの農家さんからも卸していただけることに!!
想いが伝わって、話が弾んだ時、めっちゃ嬉しい気持ちになります。

『食×アート』の領域へ。そして銀座でのイベント開催を決意。

このあたりから、芹沢の頭の中では 「アートと組み合わせることはできないか?」 の考えが巡っていました。 アートは「なぜその価格なのか?」が明確に説明できないものであり、その分野にフルーツとして進出することで、価格は青天井を目指すことができ、その分農家さんへも還元できるはずだという仮説があったためです。

そんな中、銀座のとあるアート財団を紹介してもらい、法人スポンサーの話を打診されました。 ここでエルフューチャーとしての一大決心(大博打?)をします。 法人スポンサーとなり、GINZA SIXでイベントを開催することを決めました。

イベントの準備不足。いつも準備不足な気はしています…。

SafARTAWARD flower
「saf ART AWARDS -農業- & Loxury」の入口の祝花 @GINZA SIX 5F saf Gallery

スポンサーとして加入したのは2022年11月。
11月末頃にクリスマスに向けてイベントを行い、その後のバレンタイン商戦へ、次のイベントを組み立てる流れがベターという話でしたが、準備期間が短すぎるだろうということで、このタイミングではイベントを行えませんでした。
クリスマスが過ぎて、年末年始と正月すぐはあまり反応も良くないだろうということで、1月半ばから10日間の開催に。

イベントのコンセプトは?ゴールは?想定している来場者は?使用するギャラリー内のレイアウトは?と決めなければならないことはたくさんありました。
そして、そのための準備も1ヶ月半ほどで進めなくてはならず、さらに、年末年始になると、一般企業は連絡が取れなくなるため、急ピッチで進める必要がありました。

イベントは、『農業×アート』をテーマに、農家さんにその農家のイチオシを出品してもらい、同じ空間に、農業をテーマにしたアート作品を展示する内容にしました。
アート作品はコンペ形式にして、上位3作品が決勝ラウンドへ進出し、またイベントを開催するという二段構えに。

僕自身も年明けにコロナに罹ってしまい(免疫力下がってました)、奥さんと共に自宅療養を余儀なくされ、解放されたのはイベント前日の15日。体調が万全とは言えない中で、なんとか準備を終わらせるべく、前日の20時頃に現地に到着し、徹夜覚悟で準備を開始。
農家さんが農作物を出品する用の机を自作するため、芹沢と辻田がホームセンターで木材を調達してきました。すべての木材をホームセンターで指定の長さに切ってもらいたかったのですが、個数制限があったため、イベント会場で木材を電動ノコギリできる必要が出てしまいました。(事前調査漏れ)
それもあってか、農家さんがいらっしゃる当日の8時半時点で準備が終わっておらず、レイアウトも完成しておりませんでした。

エルフューチャーで一番お金をかけたイベントがついに開催するも、絶望の初日を迎えます。

SafARTAWARD window art paint
「saf ART AWARDS -農業- & Loxury」の通路側のガラス @ GINZA SIX 5F saf Gallery

1月16日(月) がイベント初日でした。天候はあいにくの雨。
会場であるギャラリーがGINZA SIXの5階なので、天候と曜日の影響もあってか、初日の来場者は10名ほど。 来場者は1日100名を目標にしていました。
館全体と5階の通行人の事前下調べもしっかりできておらず、全く根拠のない数と言わざるを得ませんでした。

参加してくださっていた農家の方々の期待値調整もできておらず、イベントが始まってから(特に辻田が)色々とできることを探して、POPを出したり足りないものを買いに行ったりしましたが、即効性はなく。。。
閉店間際の時間に、出店側のある人物からお叱りを受けてしまいました。

責任をとって、出展者側からの手数料を全撤廃という決断をしました。
この決断が最善だったのかは、今でもわかりません。ただ、この時はこうすることがベターだろうと考えての決断でした。

3人の中で方向性の違いが明らかに。

SafARTAWARD fRAum photo
fRAum®️さんとのトークセッション後の1枚 @ GINZA SIX 5F saf Gallery

イベント期間の途中で、 「ログジュアリーだけでなく、エルフューチャー株式会社は、もう終わりにしよう」 という発言があったり、「まだ続けていって軌道に乗せられる道を模索できるかもしれない」という発言もあったりと、着地点が定まらない日が続きました。

その中で、芹沢の口から「終わりにしよう」の一言が出た時に、僕自身は辞める決意を固めました。 創業前の準備から数えると約5年、ダブルワークで続けてきて、感情的な報酬はもちろんありました(時々はあった!)。

たった一つの理由で決意したわけではなく、様々な理由があります。考えられることは、 ・金銭的な報酬は全くないこと。(お金は突っ込んだ!) ・報酬という成果が出ずに、疲れてしまったこと。(やりがいが見つけきれなかった) ・当初は芹沢となら一緒にやっていける、一緒にやっていこうと決意したにもかかわらず、彼とのコミュニケーションに綻びが生じてきたこと。(親しき中にも礼儀あり?) ・芹沢に経営を任せっぱなしの環境を変えたかったこと。(覚悟不足?) など、上手く言語化できていないものも含めると沢山あります。

さらに、資金繰りの悪さがピークに達していました。
銀座のイベントで集客しそこである程度売上を立て、5月頃までのいちごの販売や、その後のイベントに繋げていく予定でした。
しかし、イベント自体で集客はあまり見込めず(もちろん準備不足が大きな要因)、エルフューチャーとしての売上はほぼ0(手数料を撤廃したことも要因)で、資金繰りがどうしようもなくなり、ログジュアリーどころか、エルフューチャーとして継続していけるのかも不明な状態に。

また、最終日近くにいらっしゃった(上でも登場した)八百屋を経営している方にいちごを食べていただき、率直な意見をいただきました。
そこで、「一番良い状態のいちごを提供してもらえていないのでは?(もっと甘い状態にできる)」という指摘を受けました。「記憶に残る感動」をテーマにしているにもかかわらず、そのような中途半端な商品を提供することはできないと判断し、ログジュアリーとしての商品の販売を一時中止に。

資金援助してくださる方が現れ、遠藤と辻田は抜けることに。

Cherry blossoms kawagoe
桜のお花見での1枚 @川越

こんなカオスな状態にもかかわらず、資金援助をしてくださる方がいらっしゃいました。本当に感謝の言葉もありません。
その方のおかげで、なんとか買掛にしてあった会社に対しての支払いを済ませることができました。

僕と辻田は完全にエルフューチャーから脱退することを決め、芹沢だけが残り、資金援助をしてくださった方と話し合いをして、食い扶持を稼ぐために何か事業を行うようです。

引き継ぎが思ったより(気持ちの面で)難航しました。

Flatwhite BYRONBAYcoffee
フラットホワイトが最近のブーム @浜松町のBYRON BAY coffee

芹沢だけが会社に残るとしたら、管理業務の大部分を担っていた僕自身の業務を全て引き継ぐ必要があります。
ただ、業務の棚卸しを一切しておらず、全てマニュアル化(結果としてスプレッドシートにまとめた)するのに時間がかかりました。(気持ちがあまり乗らずに放置していました。というのも、会社自体を潰すのかという話もあったため、潰すなら引き継ぎも何もないので様子を見ていたという言い訳です。。)

2023年5月中頃になんとか全てを引き継ぎ、遠藤祐貴はエルフューチャー株式会社から完全に脱退しました。
(と宣言しているのですが、たまに引き継ぎした事項での連絡がきます)

次回に活かせるように、反省点と改善点を備忘録として残します。

何か新しいことに取り組むたびに、後悔と学びと反省点がたくさんありました。そして同じミスを何度も繰り返しました…。
備忘録として、ここに反省点・改善点を記しておきます。次回挑戦するときに、反省はしても、後悔だけはしないように!!

圧倒的なコミュニケーション不足が、業務効率を下げました。

Asparagus fresh
イベントでお世話になった農家産からいただいたアスパラガス、めっちゃ美味でした

まず、提携先・お客様・社内全てにおいて、コミュニケーションが不足していました。

3人とも生計のために他に仕事をしていたため、基本的にリモートでエルフューチャーの仕事をしていました。 僕と辻田は同じタクシーの会社に所属したままだったため、顔を合わせる機会も多くあった一方、芹沢はコロナ禍に入ってすぐタクシーを辞めていたため、顔を合わせる頻度が劇的に減っておりました。
電話で話すことはあれど、それも必ず毎日というわけでもなく、週に2回ほど。芹沢-辻田間は、芹沢-遠藤間と比べると電話の頻度が少なかったと感じています。

特に、芹沢と辻田はプライベートでの興味の対象がかなり異なっていたことも、コミュニケーション不足の影響を強く受ける要因でした。
3人で同じ体験を(遊びでもいい)早い時期で分かち合って、関係値の土台を固めておく必要があったのだと思います。

どうしてもリモートだけでは埋まらない溝があります。
やはり、リアルの同じ場所で仕事をして、途中に世間話をしたりして、関係値を築いた方が、お互いの考えていることもより深く理解できるような気がします。
西野亮廣氏が最近のVoicyで、移動中の車内コミュニケーションの重要性を話していました。
僕らも、色々な提携先(リモロの時は観光施設、ログジュアリーの時は農家さん)へ伺いコミュニケーションし、その移動中に3人の間でコミュニケーションを重ねることもできたはずです。

提携先である観光施設や農家さんとのコミュニケーションも不足していました。
リモロの方は、コロナ禍の影響もありウェブサイトのグランドオープンをするも、実際にはほぼ稼働させられなかったので一旦割愛します。
ログジュアリーとしては、世界から愛される日本を代表する贈答用フルーツブランドを目指しており、この創業期から共にブランドを作っていきたいと農家さんにはお話ししておりました。

しかし、農家さんへ赴く回数が圧倒的に少なく、いちご農家さんにおいては最初の1回のみ 山梨のさくらんぼ・桃・ぶどうとお世話になった農家さんも、それぞれのフルーツの収穫時期の前に1回程度でした。
この頻度では、農家さんと深い話ができるわけがありません。 足繁く通ったり、せめて繁忙期でなくとも2週に1回くらいは電話をしたりで、関係値を高めていく努力を怠りました。
関係値が高く信頼してもらえなければ、「この人たちに一番良いものを卸してあげたい!」と思われることもありません。
農家の方から情報をいただくだけではなく、こちらから率先して、ギバーの精神で情報を提供する必要がありました。

知識と経験不足が、商品の品質を下げていました。

Eel over rice kawagoe
高価な食べ物の1つ、鰻重 @川越

卸してもらっているフルーツが、 「いちばん良いもの」だと判断するための、知識や経験が、圧倒的に不足していました。
元々農家でもなく、フルーツにこだわって人生を歩んできたわけでもないので、知識と経験のある外部の協力者が必要でした。

もちろん、僕ら自身の勉強不足もあります。贈答用フルーツを売っているのですから、「贈答品」と「フルーツ」のプロである必要がありました。その勉強を怠っておりました。

社内ではブランディングの話はよくしていました。そこでは、地に足のついた販売や集客の方法についてはあまり言及されていなかったように思います。 僕自身の知識不足や想像力不足もあり、深い考察も与えることができていませんでした。

もっと小さく始める方法を模索していれば、資金不足にならなかったかもしれない。

Loxury box and bag warehouse
いちご用の箱と紙袋 @エルフューチャー倉庫

箱にこだわりを持ちたかったため、元手があまりあったわけではありませんが、売って回収すればいいだろう!と深く考えずに箱を作り、販売を開始しました。
ただ、箱を作らないでログジュアリーをスタートさせる方法はなかったのか?と今では考えます。
当時(2021年末頃)は、「なんとしても2022年の間に結果を出したい」と、急いでしまっていました。
それは、2018年から起業の準備を始めて、3年以上経過しており、モチベーションを保てなくなっていたからかもしれません。

本来であれば、しっかりと、1年間は準備期間に当てるべきでした。
フルーツが実らなければ現物を撮影できないので、正確な宣材写真は前もって用意できません。箱を作るのにも、実物がないため、実の大きさを推測して箱を作成しました。全体を通して、仮説を検証せずに、強引に進めました。

2022年は、小さく小さくスタートすべきでした。
もちろん上で述べた勉強もさることながら、アンケートやインタビューを通して、イノベーター理論でいうイノベーター層へ着実にアプローチをしていく。
提携先の開拓をしたり、実物を使っての宣材写真を撮影したり、箱は既存の容器を使いコストを下げ、ログジュアリーというブランドを提携先やお客様と共に、少しずつ皆で作っていく。
そのような2022年にすることもできたと思います。

まずは、どぶ板営業をもっともっとすべき。マスへのアプローチはそのあと。

Endo friend MrHiromi Sangoshou
お世話になっている浩美さんのお店にシャインマスカットを @六本木のサンゴショウ
Endo friend Hidesan KatayamaTorinikuTen
ログジュアリーのキービジュアル撮影のモデルをしてくださったひでさんと @中野の片山鳥肉店

そして、何よりも、どぶ板営業をもっとすべきでした。
直接会って、話をして、応援してもらう。
最初で最後の起業かもしれません。もっともっと、周りの人に頼っても良かったと思います。

ここでもギバーの精神を大切にしつつ、相手が何かサービスを提供していれば、自分自身で体験しても良いと思います。売り込むのは商品やサービスではなく、自分自身。

ビジネスは身近な人から派生するものだと思っています。その中にイノベーター層の方がいらっしゃるかもしれないし、ロイヤルカスタマーになる人がいる可能性もあります。

そこで売上を上げて、反応を見て、改善していけば良いかなと。
お金をかけてマスに対して広告をかけるのは、どぶ板営業の先の話。

常にプランB,Cを考える。選択肢は3つは用意する。

CafeLate GoodSoundCoffee Nakameguro
カフェが好きで、よくカフェで作業をしていました @中目黒のGOOD SOUND COFFEE

前回まではこうだった、と頭を使わずに何度も同じことが繰り返せるとは限らない。
むしろ、何か不測の事態があるかもしれない、前回と違う部分はどこか、などと想像力と創造力を使って、常にプランB(バックアッププラン)を考えるべし。
また、同じようなプロジェクトに取り組む際に活用できるようにチェックリストを作っておくと良い 最低限チェックする項目はリスト化しておくと時短にもなるし、同じミスを繰り返さなくなるはずです。
この項目も、当たり前と言われればそれまでなのですが、右も左もわからない中で、自分たちなりにその時のベターを選び続けた結果が今なので、真摯に受け止めて、きちんと活かしていくことが大切!(と言い聞かせる)

長期的な計画を立てる。データを示して、結果を急がない。

View prince park tower tokyo
たまの贅沢に、奥さんと行きました。 @ザ・プリンス パークタワー東京
SLmilkcrepe SAZACOFFEE
SLミルクレープ。ミルクレープは昔から好きです @SAZA COFFEE KITTE丸の内

モチベーションが続かないから(だけではないかもしれませんが)といって、上手くいく根拠がない中で、進めるべきではなかったと思っています。

2022年を準備期間の1年間とし、農家さんと交流をし関係を深め、農業やフルーツ、贈答品の知識を蓄え、実際のフルーツを食べてから取り扱うことができ、より妥協なき箱を作り、ロイヤルカスタマーを見つけることができたかも知れません。

品質に見合う価値があるのか?その価格は妥当なのか?を追求する。

Book Yume to Kane NishinoAkihiro
最近読んだ本『夢と金』,西野亮廣著 @自宅

「卸値は農家さんの言い値」の方針で仕入れていたため、できるだけ安く仕入れようと考えた場合よりも販売価格は上がります。
正確な数字はここでは述べられませんが、箱や梱包資材の費用を加えての原価、そしてログジュアリーとして提供できている付加価値を照らし合わせた時、これは高すぎるのではないか?の疑問が常に頭のどこかにありました。

ただ、代替案と根拠を示せなかったので、芹沢が提示した価格を、大幅にひっくり返せませんでした。 ログジュアリーは、ラグジュアリー・ブランドになろうとしていました。
西野亮廣氏(再登場)がラグジュアリー戦略(VIP戦略)を説明しており、その内容はざっくり以下のようなものです、

「プレミアム」なものは、競合がいる中での最上位のため、市場の値下げ競争に巻き込まれ価格が決定する。
「ラグジュアリー」なものは、競合がいないため、売り手が好きなように価格を決定できる。

車でたとえると、「プレミアム」の代表は日本車。機能は十分。ただ、特別感はない。
「ラグジュアリー」の代表はランボルギーニのようなスポーツカー。ドアは(無駄に)縦開きします。全く役に立ちません。ただ、そこには特別感という意味が存在します。

ログジュアリーは、ラグジュアリー・ブランドを目指しているから、「お客様が買いたい価格ではなく、こちらが価格を決めていいんだ」という主張でした。
ラグジュアリー・ブランドとは、時間をある程度かけないと作れないものなのではないか?と思っていて、付加価値が不十分(と僕は思っていた)な状態で、ラグジュアリーな価格をつけるのはおかしいと、心がずっと訴えていました。

このあたりもブランディングに詳しい人にもっと相談できた部分でした。

その他、個人的な(精神的な)もの

Espresso and ipad fuglentokyo
エスプレッソとiPad mini @FUGLEN TOKYO 渋谷

あとは個人的な、精神的なものを、つらつらと。。。

やはり、「なんとしてもこれを軌道に乗せてやる」という気概(情熱)がありませんでした。
「覚悟」「コミット」という表現でも良いかもしれません。
きっと、できていなかったと感じます。
かといって「魔物に追われているような感覚」を持って、仕事に(人生に)取り組むこともできていませんでした。
情熱を燃やせないもの(ある程度続けないと情熱は持てないが)は、どこかで区切りをつけ、別のものに取り組んでみるのもありかなと。

情熱を発揮できる要因は様々あると思います。
一緒に働く人かもしれませんし、職場環境かもしれませんし、取り扱っているサービスや商材かもしれませんし、取り組んでいる作業かもしれません。

情熱を持って取り組むためにも、主体的である必要があります。
他人任せにせず、自ら考え、自ら選び、責任を果たすことです。
そのためにも、自分自身との小さな約束を守り、自身を律して、行動をコントロールすることが必要です。

最後に

Myhouse mascot whitebear and brownbear
我が家のマスコット くま 1号〜4号 @自宅

ここまでなんと14,000字以上です。読んでくださった方、本当にありがとうございます。
だからなんだよっていう感想が出てくるような、ブログ記事になっていると思います。

この記事は、僕自身の一つの区切りにしたかったため、つらつらと面白みもなく書いてきました。
このブログをもって、エルフューチャーの活動は終了です。

今まで時間を割いて話を聞いてくださった方、応援してくださった方、協力してくださった方、心配してくださった方、そしていつも傍で支えてくれた奥さんに感謝を申し上げます。

2023年7月7日
エルフューチャー株式会社 元取締役 遠藤祐貴


当サイトのコンセプト:
「よくいるアニメガジェオタが『効率の良いアウトプット方法』を研究するブログ」
です。
発信することで僕自身が学びを深め、同時に読者の方が「満足する記事」を書いていきます!

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